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病棟看護師長が日頃の病棟運営について院長と語るクロストーク

「ブラックスワン??」突然の質問に全員。。。回復期医療に精通した病院長に普段聞けないこともマルっと聞いて行こうというクロストークです。院長の言葉にヒントは見つけられるのでしょうか?日野病院の看護部(病棟)はどのように進化していくのでしょうか?(司会者)

メンバー

  • 日野病院 院長

    日野病院
    院長

  • 日野病院 外来 師長

    日野病院
    外来
    師長

  • 日野病院 病棟4F南看護課 師長

    日野病院
    病棟4F南看護課
    師長

  • 日野病院 病棟4F北看護課 師長

    日野病院
    病棟4F北看護課
    師長

  • 日野病院 病棟3F南看護課 師長代理

    日野病院
    病棟3F南看護課
    師長代理

  • 日野病院 病棟3F北看護課 師長代理

    日野病院
    病棟3F北看護課
    師長代理

  • 院長が病棟師長に語る“思い込み”とは!

    SECTION01

    “経験”と“知識”について

    • 院長

      日頃は病棟運営お疲れさまです。さて早速ですが日頃の病棟運営に“経験”と“知識”、どちらを重要視していますか?

    • 日野病院 病棟3F南看護課 師長代理

      どちらも重要なことで、どちらかを選択するのは難しいですね。

    • 日野病院 病棟4F北看護課 師長

      私は経験で判断をした後に失敗をした経験があるので、今は知識がベースに無いと経験だけではダメだと考えています。

    • 院長

      実は先日出会った言葉があって、これは自分たちの仕事にも通じるなと思ったんです。それは「思い込みを捨て、“想い”を拾う」という言葉です。つまり、「“思い込み”があると、あらかじめ決められたことしかできず、チャンスを見失う。」と言うことなんです。
      病棟で患者さんやご家族の想いを拾えているのかなぁ、と考えて欲しいんです。

    • 日野病院 病棟3F北看護課 師長代理

      私はまだ管理職として経験が浅いので毎日夢中で過ごしています。患者さんの考えに寄り添うことは大事にしていますが、コロナ禍でご家族の思いに寄り添うことが以前より出来なくなっているなと感じています。

    • 院長

      “経験”と“知識”のどちらが正しいのかって言うのも正解探しでは無くて、この思い込みが邪魔していませんか?の確認なんです。経験も知識も大事なことは誰もが知っています。実はそれをどう組み合わせるか?ということだと思うんです。
      例えば、
      プライマリーナースが、ある患者さんの調子が悪そうだと思ったとします。いつもと比べると、何がって訳じゃないけど活気がないと感じている。でもご飯も食べてるしバイタルも変わらない、ちょっと血圧低いぐらいかなぁと。でも何か気になる。見てると結構肌は乾燥してるし、脱水でもおきてるのかなぁ。。。
      そこで“経験”の豊富な上司が登場する訳です。

      *「脱水をちょっと心配してるんだよね、脱水になりそうな原因って何かありそうなの?」
      ‐「ご飯は食べてます。少ないけど、水分もとってます」
      *「利尿剤とか飲んでないの?」
      ‐「調べてみたら、血圧の薬と胃腸の薬と骨粗しょう症の薬。あと糖尿の薬でした」
      *「糖尿の薬の名称は?」
      ‐「“スーグラ”という薬でした。」
      *「どんな薬かな?」「ちょっと調べてみてごらん。」

      薬効を見てみると、血糖を下げる薬っていっぱいあるけど、これはインシュリンの働きやグルコース代謝は関係なく、過剰な糖を尿と一緒に排出させて血糖値を下げる薬だということが分かりました。もうちょっと読んでいくと、糖分が尿に増えることから糖の濃度が上がるため、尿路感染症に注意が必要であることも分かり、糖の濃度が高いため浸透圧利尿による脱水に注意であることも分かりました。きちんと調べるとそこまで出てくる。そうするとプライマリーナースも、
      ‐「脱水になるんだ、この薬」
      と“知識”が増えるよね。糖尿の薬だからこれは関係ないと思ったけども、師長のアドバイスでよくよく調べて知識を得てみると、自分が何となく気づき、想像した脱水とピタッと合った。これが知識と経験が組み合わさった瞬間なんです。
      経験だけでも思い込みの知識だけでも足らなくて、そこに新しい知識が正しく加わると組織のチカラが拡大するということだと思っています。

    • 日野病院 病棟4F南看護課 師長

      確かに経験が“思い込み”に繋がって、病棟運営する際にも「前回こうだからこれで良い」と考えてしまっていることが多いと思います。

    • 院長

      この症例のように、ラウンドに行かせた後に「気になることや疑問になることがなかったか?」 って、管理職である師長から歩み寄るくらい“質問しやすい環境づくり”“上司と話しやすい雰囲気づくり”をしてあげてはどうかと思うんですが、みなさんの病棟はいかがですか?

    • 日野病院 病棟4F南看護課 師長

      看護主任やリーダーを中心によく対話をしてくれているので、病棟内は質問しやすい雰囲気だとは思っていますが。。。

    • 日野病院 病棟4F北看護課 師長

      わたしの病棟も同様ですが、わたしに質問しやすいかと問われるとそうではないかもしれません。忙しそうな姿を見せてしまい職員に気を遣わせているかもしれないですね。そして、積極的に聞く姿勢を見せているか?という院長のご指摘にも十分には応えられていないかもしれません。つい「忙しいから」と自分に言い訳してしまっているんだと。。。

    • 院長

      その反省が大事だと思うんです。余裕のある時に「この一週間なにか困ったことはなかったかな」の声掛けでも良いと思うんです。意見や情報が師長に集まってきて初めて次のサービスに繋がると言うことを知っておいて欲しいです。

    • 日野病院 病棟4F北看護課 師長

      そうですね、それだったら直ぐにでもできますね。

    “優しさ”とはどういうことだと思いますか?

    • 日野病院 病棟3F北看護課 師長代理

      医療従事者として患者さんに接するときの“気配り”“心配り”のことで、丁寧に接することではないでしょうか?

    • 日野病院 病棟4F南看護課 師長

      患者さんだけはなく、ご家族や職員に対しても持ち合わせていなくてはいけない感情のことだと考えます。もちろん職員には時に厳しいことも言いますけど。

    • 院長

      そうですね、これもその“思い込み”が関係していると思うんです。
      患者さんが入院してくると、職員はインタビューして情報を得るとともに伝えないといけないわけですが、記録を見ると「リモコンをなくさないように」と書いてあったりするんです。

      それも大事なことかも知れないけども、高齢の方が急に新しい病院に来て、本当に重要な情報から一般的な情報まで 10 分も 20 分も説明されても多分わからないと思うんです。もちろん大事なことから説明していると思うけど、説明したつもりっていうか、わかってますよね、説明しましたよね、みたいな。それは不親切な説明でしかない。

      こちらは優しく言ってるかも知れないけど、聞こえていないこともあるし、伝わってないこともあるだろうから、「今お話しした内容、ご理解いただけましたか」とか、「何か気になるところはないですか」とか、立ち止まって確認することこそが“優しさ”だと思うんです。そのうえで次の日も声をかけるとか、3 日目は別の人にお願いしてみるとかで、みんなで本当に情報が伝わってるかな、困っておられないかなというのを確認して一週間かけてわかっていただけた、みたいな関わり方が相手の立場に立った優しさだと思うんです。

      これらが医療従事者の“優しさ”に繋がるし、間違っても「伝わったはず」などの勝手な思い込みは無くして欲しいです。
      管理職は大変ですけど、職員がどんな風に対応しているかも確認して、「“業務をこなすこと”にそんなに一生懸命じゃなくていいんだよ」とか「ゆっくり説明してわかっていただけるまで根気よくお伝えしたらいいんだよ」っていう声掛けをしてあげたらどうかな??

    • 日野病院 病棟3F南看護課 師長代理

      今の話はすごく勉強になります。どうしても伝えなくちゃいけない、という気持ちと時間の焦りが出てしまうんです。でもそうじゃなくて、立ち止まって確認をしてもらうことが優しさなんですね。

    • 日野病院 病棟4F北看護課 師長

      職員に対しても、急かすことばかり言っていたような気がします。そのような病棟づくりを意識したいと思いました。

    • 院長

      そうですね、“意識して広げていく”ことが病棟管理のポイントだと思います。その患者さんだけじゃなくて、その隣の患者さんもスタッフのやりとりを聞いておられるし、見ておられますからね。病棟全体の雰囲気っていうのもちょっとずつ良くなっていくと思うんですよね。

    “ブラックスワン”ってどういう意味か知っていますか?

    • 日野病院 外来 師長

      正直分からなかったです。単に黒いスワンと言う意味では無いですよね??(笑

    • 院長

      スワンは白鳥ですよね?みんなが白鳥は白い生物だと思い込んでいたら、実際に黒鳥が発見されたんです。今では経済用語で使われることが多く、「事前にほとんど予想できず起きたときの衝撃が大きい事象のこと」を言うそうです。
      つまり、後に大きな衝撃とならないために「分からないことは思い込みで判断せずにすぐ調べてみましょう!」と解釈すれば良いと思うんです。今はスマホで何でもすぐ調べられますよね。

      先ほどの症例でもそうですけど、スーグラ錠についてすぐ調べられる訳です。調べたらこういうことなんだっていうことが理解できますよね。“知る”って大事なことなんです。
      脱水に気づいたプライマリーが「何となく脱水っぽいけど尿が普通に出てるから大丈夫だろう」と思って放置していたら、一週間後にキツイ脱水になってたかもしれないですよね!?その「まあいいか」と流してしまう環境っていうのは、問題の先送りになってあとから悪いことが多方面で起きてしまう可能性がある。でもそれをちょっと持ち帰って師長や主任、他の誰かに相談してみようってなったら、解決できたり次にステップアップすることになるんです。

    • 日野病院 外来 師長

      思い込み。。。そう言われると、経験が長くなると思い込みに繋がるケースが多くなっていると感じますね。

    • 日野病院 病棟3F北看護課 師長代理

      院長の例えがとても分かりやすくて理解しやすかったです。医療現場の問題の先送りはゼッタイしてはいけない、と分かっているのにしている可能性があるし、職場の環境を整えると解決できる可能性があるということも理解できました。

    • 日野病院 病棟4F北看護課 師長

      待って一緒に調べてみる、コーチングですよね!どうしても自分で動いてしまいたくなったり、答えを言ってしまったり、口を出してしまうことが多いです。

    • 院長

      教えてしまうとインパクトと言うか印象が薄いので覚えない。みなさんはうまく引っ張ってあげれば良いと思うんです。手間をかけて自分で調べるとみんな知らないうちに覚えさせられて、知らないうちに体が動くようになってくる。すごく良いことだと思うんですよね。

    • 日野病院 病棟3F南看護課 師長代理

      やはり重要なのは職員とのコミュニケーションですよね!?当院には職員と管理職のコミュニケーションを深めるための「カオナビ・コーチング」という面談ツールもあるので、今学んだ事例を参考にしながらこのツールも有効に活用していきたいと思いました。

    • 院長

      さっきのスーグラ錠の話には続きがあるんですが、この続きはまた今度にしましょう!
      病棟管理も大変だと思いますが、引き続き頑張ってください!

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